【書評】「天才を殺す凡人」で、自分の才能を見つけ出す旅に出よう。【Kindle おすすめ本】
こんにちは、外資系セールスから転職→現在はベンチャー企業にて起業家を支援している冨田到(@ItaruTomita9779)です。
突然ですが、集団での活動で、例えば学校生活・ビジネス・スポーツなどの世界で、人はそれぞれ無自覚的にそれぞれの役割を担います。
それは、天才・秀才・凡人という3つの役割です。
皆さんは、自分が天才であるのか、秀才であるのか、凡人であるのか、心の何処かで自覚してしまっているのではないでしょうか。
しかし、この役割の自覚には、あなたが気づいていない落とし穴と関係性があるのです。
今回は、その3つの分類と落とし穴を解説している、「天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ」という本の書評をしていきます。
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【書評】天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ(北野唯我さん著)
内容紹介
あなたは凡人? 秀才? それとも天才?
公開瞬く間に30万pvを超えた人気ブログ
「凡人が、天才を殺すことがある理由。」が、
物語となって書籍化!世の中には「天才」と「秀才」と「凡人」がいる。三者の間にはコミュニケーションの断絶がある。凡人は天才を理解できず、排斥する。秀才は天才に憧憬と嫉妬心を持つが、天才は秀才にそもそも関心がない。秀才は凡人を見下し、凡人は秀才を天才と勘違いしている。――18年3月16日にネットに配信された「凡人が、天才を殺すことがある理由。――どう社会から「天才」を守るか」と題されたコラムがバズ(BUZZ)った。
◎ビジネスコラムとしては、異例の30万PV、フェイスブックのシェアは2万4000に達した。またビジネス向けネットメディアであるNewsPicksに転載されると、その反響(コメント)は2200に及んだ。
さらに、このコラムの反響を取り上げた2回目のコラム「天才を殺すのは、実は「秀才」ではないのか?等への回答10選」も、フェイスブックのシェアだけで5000を超え、「天才・秀才・凡人」を巡るネット上の議論はなお続いている。◎本書はこのコラムをストーリーにし、書籍化する。
◎「天才、秀才、凡人の評価軸の違い」「経営におけるアートとサイエンス」「イノベーションと飽き」「それぞれの人の中にいる天才、秀才、凡人」などの議論を展開していく。
著者・監修者プロフィール
北野 唯我(きたの ゆいが)兵庫県出身。神戸大学経営学部卒。
就職氷河期に博報堂へ入社し、経営企画局・経理財務局で勤務。
その後、ボストンコンサルティンググループを経て、2016年、ワンキャリアに参画。
執行役員として事業開発を経験し、現在同社の最高戦略責任者、レントヘッドの代表取締役。
著書に『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』(ダイヤモンド社)。
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「天才・秀才・凡人」を理解することの、人生における重要性
「天才を殺す凡人」は、主人公の「凡人」が、周囲の「秀才」と協力・対決しながら、一人の「天才」を支える小説です。
このストーリー・旅路を通して、読者は自分の中には「天才・秀才・凡人の三者」でどれが一番強い人格なのか?ということと、自分の人格・才能が人間関係の悩みを生み出していることを気付かされます。
*天才・秀才・凡人は厳格に一人に付き一つの人格ではなく、1:3:6のように比率的に個人個人に備わっていることの注意してください。
なので、その時時によるコミュニケーションにおいて、自分が天才なのか、秀才なのか、凡人なのか、を理解する必要があります。
また、その気付きによって、周囲の「天才・秀才・凡人」との付き合い方を学ぶことも出来ます。
実際に生きていて、皆さんが人間関係で悩んでいたことが、本書によって言語化されて、スッキリして生きやすくなるかと思います。
それでは、天才・秀才・凡人とは何か、について未読者のために解説します。
天才・秀才・凡人とは
天才
スティーブ・ジョブズやレオナルド・ダ・ビンチのような、革新的なものを世の中に生み出すタイプの人間です。
秀才
東大卒や有名市立卒のサラリーマンのような、論理的な思考や再現することに長けたタイプの人間です。
凡人
会社の平社員や学校のクラスの多数派のような、多くの人に共感をしながら生きているタイプの人間です。
天才・秀才・凡人のパワーバランスから理解する、人間関係の築き方
「天才を殺す凡人」では、「天才・秀才・凡人」の「三者」は殺し合う、という解説があります。
この三者には、上記の図のような、パワーバランスがあるのです。本書の「天才を殺す凡人」というタイトルはこちらの関係性を強く代表としたタイトルです。
自分の中でどの才能が強いのか?によって、周囲の「天才・秀才・凡人」との付き合い方を工夫することで、あなたの人間関係がより円滑なものになるのです。
*天才・秀才・凡人には、一見、天才>秀才>凡人のように優劣があると思われがちですが、そこに優劣と上下関係がないことには注意が必要です。
優劣と上下関係がないからこそ、このパワーバランスと自分の主人格の自覚が、人々のコミュニケーションの構造を理解を可能にし、人間関係を豊かにするのです。
天才の弱点
天才の並外れたアイデアは、凡人には理解されにくいです。そして、凡人に理解されないので、天才のアイデアや提案は社会に受け入れられず、圧倒的数の多い凡人に殺されてしまうことがあります。
秀才の弱点
秀才は天才に嫉妬する自分に悩みながらも、天才に成りたいと望んでいます。天才の創造性に憧れても、天才に及ばない自分の力に悩んでいるのです。
凡人の弱点
凡人は人類の多数者層であり、天才と秀才に憧れながらも能力の差に苦しんでいます。天才のことを理解しきれず、また秀才にも及ばないので、うまく協力できず、排斥してしまうことがあります。
弱点を克服する
天才・秀才・凡人は、それぞれが自分の悩み・コンプレックスの原因を把握する必要があります。
そして、そのコンプレックスを克服することが出来れば、天才・秀才・凡人それぞれのタイプの人間との付き合い方がわかるのです。
つまり、それぞれの才能との付き合い方と、自分の能力の良さ(創造性・論理性・共感性)と弱点(自分を理解してくれない人格)に気づけば、人間関係がより一層楽になるでしょう。
他方で、この関係性が理解できれば、無自覚に「他人の天才」も「自分の中の天才」も殺すこともなくなります。
また、自分が秀才として天才に憧れすぎることも、天才として社会に認められないことの対策を取ることが可能になるのです。
著者の北野唯我さんは、日本では天才が認められにくい。
そして、マイノリティである天才を救いたいという思いと、その天才と秀才と凡人がそれぞれが活躍できる社会を目指しており、本書でそれを伝えたいのです。
人格・才能をコントロールすることで、潜在能力を開花させよう。
#天才を殺す凡人 面白い。
天才、秀才、凡人は誰しも備えているという話から、ディズニーの3つの部屋を思い出した。#アイデア大全 によると、ディズニーは、夢想家、実務家、批評家の三人格を部屋を分けることで使いこなしていた。
超人でさえ三人格を殺さない工夫をしていた、我々も努力必須! pic.twitter.com/rwdGyYSk5I
— Itaru@外資系ボランティア – UpDrafts (@ItaruTomita9779) 2019年1月19日
今回、Twitterでこのようなツイートをしましたが、ウォルト・ディズニーは、自分の中に潜む天才・秀才・凡人をコントロールしていたのです。
しかも、わざわざ部屋を分けてまでして、コントロールをしていました。
ディズニーの人格・才能のコントロール方法は下記の記事に書いてますので、参考にしてください。
自分の人格・才能の弱点を克服することが出来る人間は、ディズニーを作った、ウォルト・ディズニーのような人間になれます。
すなわち、全ての人間を理解し、夢を与える存在です。
ディズニーは「天才を殺す凡人」を読んだことはもちろんないでしょう。
しかし、才能・人格をコントロールする重要性を理解していたのです。
ウォルト・ディズニーのように、自分の中の「天才・秀才・凡人」をコントロールすることは、自分の潜在能力を開花させるのです。
「自分は所詮、天才にはなれない」などと、悲観してはいけません。
[天才] バカバカしいアイデアも大切に、[秀才] そのアイデアを実行するために論理的になり、[凡人] 人を動かすために共感性を高めていく、そういやって、才能をコントロールさせる訓練を行っていきましょう。
今以上に、人間関係におけるあなたの活躍の幅や、他者の「天才・秀才・凡人」の活躍を促せるかもしれないですね。
「天才を殺す凡人」をどのように活用すればよいのか?
私は著者の北野唯我さんが今回の本で書いたことに関しては、ひどく共感しました。
自分が凡人であるという認識は昔から持っていました。しかし、その才能の無さの自覚に屈しないように、秀才になるための受験勉強や、天才に近づくためのビジネスでのアイデア発想と実行をしてきました。
しかし、誰もが「天才を殺す凡人」を読んだからといって、この内容を実践できるとは思えないのです。「なるほど~。」で、終わってしまう人も多いでしょう。
なので、本書の内容をこれからも実践出来る人はいいのですが、本当にこの本が救うべきは人間は、共感はしたけれど、実践できない人なのです。
「天才を殺す凡人」を実践出来ない人へ
本書の内容に共感した、すなわち、人間関係を才能の関係で悩んでいるけれど、実践に移すのがハードル高いなって思ったあなた。
実践するには、明確化・仕組み化しましょう。
- 自分は「天才・秀才・凡人」のどれに近いか見極める。そして、自分が活躍できそうな職種を選ぶ。(本書の「職種×フェーズ」を参考にしましょう。)
- ウォルト・ディズニーのように、空間によって才能・人格を強制的に使い分ける。
- 自分が苦手な才能の月次目標を決める。(例:新アイデアの実践回数を月4回など)
- 悩んでいる人に本書を貸してあげる。
などなど・・・。
曖昧なものを明確化したり、ルールにしてしまったりすると、なんでも実行できるものです。
人間関係で悩んでいる方には、ぜひ本書を読んで、「才能」とは何か?考えてみましょう。Kindleでも読めます。
前作:「転職の思考法」について
「天才を殺す凡人」の著者である北野唯我さんの本で、おすすめの本があります。
「天才を殺す凡人」の前作である「転職の思考法」という本があります。
こちらは、人間関係というよりは、仕事のキャリアの考え方になります。
一度でも、今の仕事で良いのか?と悩んだり、転職を考えたことがある方にはおすすめですので、下記の書評を読んでみてください。
【書評】「転職の思考法」は、最高のキャリアの相談者【Kindleおすすめ本】
こちらでも、「転職の思考法」と一緒に読んでもらいたい本を紹介しています。
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