【書評】「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」でインテル流マネジメントスキルを学ぼう。【まとめ】

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【書評】「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」でインテル流マネジメントスキルを学ぼう。【まとめ】

こんにちは、外資系セールスから転職→現在はベンチャー企業にて起業家を支援している冨田到(@ItaruTomita9779)です。

今回は、後輩も出来てきたお年頃の皆様のために、「マネジメント」を学べる本を紹介します。

それが、インテル社長のグローブさんが書いた「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」です。

私も、既に社会人3年目を迎えることになりまして、後輩も何人かいるわけです。

マネージャーの職位にはついていませんが、後輩たちの能力と成長を見据えて、マネージャー気分で、後輩たちに貢献していくのも面白いのではないでしょうか。

もし、一人でも後輩がいる方には、参考になる書評が出来ればと思っていますので、宜しくお願い致します。

ちなみに、「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」は、しっかり読むと8時間くらいかかる、相当骨太な本ですので、今の自分がマネジメントに興味を持てるのか、挑戦してみると良いかもですね。

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内容紹介

シリコンバレーのトップ経営者、マネジャーに読み継がれる不朽の名著、待望の復刊! ! 

インテル元CEOのアンディ・グローブが、後進の起業家、経営者、マネジャーに向けて、一字一句書き下した傑作。
『HARD THINGS』著者のベン・ホロウィッツ、フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグなど、
シリコンバレーの経営者や幹部たちに読み継がれ、大きな影響を与えてきた。

アウトプットを最大化するための仕事の基本原理とは、マネジャーが最も注力すべき仕事はなにか、タイムマネジメントの方法、
意思決定のときにしてはいけないこととは、ミーティングはどう進めるべきか、
1対1の面談(ワン・オン・ワン)ではなにを話すのか、
人事評価はどう判断すべきか――。
マネジャーなら誰もが悩むことに答えてくれる、実践的で役に立つアンディ・グローブのアドバイスが満載の経営書である。

<シリコンバレーの起業家など著名人が絶賛! >
「世界最高の経営書だ」――ベン・ホロウィッツ(『HARD THINGS』著者)
「僕の経営スタイルの形成に、本書は大きな役割を果たした」――マーク・ザッカーバーグ(フェイスブックCEO)
「シリコンバレーのトップ企業は何ができるか、アンディは最高のモデルを築きあげた」――マーク・アンドリーセン(ブラウザ発明者、アンドリーセン・ホロウィッツ共同創業者)
「非常に大切なことをすばらしく教えてくれる重要な本」――ピーター・ドラッカー

<アンディ・グローブの教え>
・マネジャーは自分の部門のアウトプットを最高に上げる活動に、エネルギーと注意を注がなければならない。
・マネジャーの最も重要な責任は、部下から最高の業績を引き出すことである。
・マネジャーにできるのは、もともと動機づけのある人が活躍できる環境をつくるだけ。
・ミーティングを招集する前にマネジャーは、自分が達成しようとしているのは何なのか、と自問しなければならない。
・何かに「イエス」ということは、他のことに「ノー」と暗黙にいうことだ。「ノー」と頭を振る気迫、正直さ、規律を身につけなければならない。
・レポート作成は重要だが、読むことは重要でないことが多い。“自己規律訓練”の“手段”なのである。

著者について

アンドリュー・S・グローブ(Andrew S. Grove)
1936年ハンガリーのブタペスト生まれ。1956年にハンガリーからアメリカに移住。
ニューヨーク州立大学を主席で卒業(化学工学)し、カリフォルニア大学で博士号取得。
インテル社の創設に参画し、第1号の社員となる。79年社長に就任。97年にはタイム誌の今年の人に選ばれた。
98年にはインテルのCEOを辞任し、2004年には会長から退いた。スタンフォード大学経営大学院で24年にわたって指導した。2016年3月に死去。

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マネージャーのアウトプットとは?

皆さんにも、上司の方っていますよね、いわゆるマネージャー・管理職の人です。

あなたの上司って、皆さんのような現場の社員の人と違って、どんな成果を残していると思いますか?

ハイアウトプットマネジメントでは、マネージャーのアウトプットとは、「自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接組織のアウトプット」と定めています。

つまり、上司の成果はあなたの成果であり、(上司が関わるならば)あなたの隣の組織の同期の成果も、上司の成果なのです。

これらの成果・アウトプットを最大化するのが、マネージャーの仕事なのです。

会社の社長は、会社の社員のアウトプットすべてが社長の成果ですし、スポーツチームの監督は、チームの勝利が監督の成果ですよね。

マネージャーのアウトプットの最大化のカギは「テコ作用」

ただ、一つ勘違いしてはいけないのが、「部下の成果は俺の成果だ」、などとジャイアニズムを発揮していても、チームの成果は最大化しませんよね。

正直、マネージャーとして、全然仕事しない人いませんか?

マネージャーとは名ばかりの放任主義者や、部下のやる気を削ぐような監視者みたいな人の元では、成果を出したいとは思いにくいですよね。

では、マネージャーはどんなことを意識して、チームの成果を向上すれば良いのでしょうか?

インテル社長のグローブは、「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」で、マネージャーは「テコ作用」を活用すべきと述べています。

要するにマネージャーというテコをチームに入れることで、チームのパワーが何倍にもなることです。

そのテコの作用をマネージャーはしなければなりません。

なので、放任主義者のマネージャーは、自らの知識・経験を使って、チームメンバーのパワーを最大化出来ていない点で、マネージャーとしては失格ですし、マイクロマネジメントをしたがるマネージャーはチームの自発性を損なう意味で、失格なのです。

テコ作用に必要な「朝食工場」と「ワン・オン・ワン」の考え方

さて、テコ作用をマネージする人に発揮するために、必要な考え方があります。

グローブさんは、「朝食工場」と「ワンオンワン」の重要性をあげています。

朝食工場:タイムマネジメントの思考法

朝食工場とは、本書に登場するタイムマネジメントの例えです。

インテルは、製造業なので、効率的な生産のために、製造に時間のかかるものと、製造に時間がかからないものをわけて、効率的にものを組み立てます。

その工場での工程を、朝食を作るときの段取りに見立てて、マネジメントに適応できるように、グローブさんがわかりやすく語ってくれたのが朝食工場なのです。

ゆで卵とトーストの朝食を作るときには、時間のかかるゆで卵を作りながら、トーストを同時に焼き上げる。有限な時間の中で、タスクを処理していく考え方が、朝食工場です。

さて、朝食工場は、マネージャーの限りある時間のタイムマネジメントのヒントになります。

最近は、プレイングマネージャーといって、営業にも出るようなマネージャーもいますよね、私の会社にもいます。

プレイングマネージャーとチームのマネジメントの両立を真正面からやってたら、時間がいくらあっても足りません。

そのために、マネージャーは、自分の時間の中で、時間のかかるタスクや、纏めてすれば時間をかけずに終わらせることができるタスク、さほど重要でないタスクを、うまく限られた時間内で振り分ける必要があります。

それは、チームの成長にも時間を掛ける必要があるからです。

また、部下のアウトプットの方向性が最終的な成果物として、マネージャーからしたら、間違っていた場合、朝食工場の考えを使う必要があります。

ゆで卵を作る際に、茹ですぎたゆで卵を作らないようにするには、温度の設定や卵の選定をしっかり行う必要がありますよね。

そう、入り口で、しっかりチェックすることが大事なのです。

マネジメントもそうで、放置プレイをしすぎた結果、部下が間違ったプレゼン資料をつくってしまったら、それはチェックを怠った、マネージャーのあなたのミスなのです。

自分がマネージャーでなくて、この朝食工場の考え方を知っておくことで、仕事を効率的に、マネージャーを良いチェッカーとして使うことが出来ます。

また、後輩として入ってきた、成長させたいチームメンバーに対しても、さりげなく資料や提案内容をチェックしてあげたり、相談に乗ってあげたり、入り口でフォローをしてあげることで、良い成果物を作るフォローを、時間をできるだけかけずにしてあげることもできるのです。
ワン・オン・ワン:テコ作用を発揮するためのミーティング

グローブさんは、ワン・オン・ワンをする意味について、このように語っています。

その主な目的は相互に教えたり情報交換したりすることにある。

特定の問題や状況について話すことによって、監督者はスキルやノウハウを部下に教え、物事のアプローチの仕方を提案できる。

同時に部下の方が自分が何をやっているのか、何に関心があり、心配したのかを情報を監督者に詳しく伝えられる。

皆さんは、上司と「上記のような」ワン・オン・ワンのミーティングをしていますか?

これは非常に示唆深いのですが、ワン・オン・ワンミーティングとは、ただ部下の進捗や仕事の達成度を監視するものではありません。

上記の引用にあるように、部下の心配事や関心事、成長のために部下と向き合い、マネージャーとして、部下にどんなテコ作用を与えられるか、そんな場なのです。

ワン・オン・ワンを間違って使ってしまうと、上司も自分もただただ進捗・売上の確認なだけで、つまらない苦しいだけの時間になってしまいますよね。

このワン・オン・ワンは、私の会社でも行われていますが、やはり良いマネージャーは、部下目線で「話を聞いてくれます」が、微妙なマネージャーは「自分の話をしたがり」ます。

このワン・オン・ワンの考え方は、やはりテコ作用に基づいており、マネージャーである人物が、部下と時間を持つことで、マネージャーの経験を部下に分身のようにもたせ、マネージャーのように優秀に活動できる人間を分身のように作り出す、最高のテコ作用を生み出す活動なのです。

テコ作用を発揮するための部下との対話

朝食工場、ワン・オン・ワン、それ以外にもハイアウトプットマネジメントを生み出すためのノウハウが本書には溢れており、その全てを紹介することは出来ません。

その中で、私が興味深く、拝読したのが、プランニングの項です。

プランニング:未来の実現のための計画

みなさん、年度の始めやクオーターの初めに、計画を立てますか?

プランニング、つまり計画は、インテル社長のグローブさんがマネージャーに推奨する行動の一つです。

人によっては、計画立てても、だいたいそれ通り行かないから意味ないとか、思う方もいると思います。

私も、前まではそうだったのですが、良きマネージャーとプランニングすることは、素晴らしい効果を持ちます。

プランニングとは将来に達成したいことに対して、現在やるべきことを明確化すること。

テコ作用を理解しているマネージャーは、チームメンバーに今すべき仕事を、一緒に考えてくれます。

プランニングの効果の味噌は、将来の成果を組み立てていくことです。

プランニングがしっかり出来ていないと、現在の成果の少なさにあたふたしてしまいます。

つまり、今の出来事にあたふたしているようだと、プランニングが甘いと言わざるを得ないのです。

マネージャーが、そのことを理解していれば、チームメンバーの我々がなすべきことを明確化してくれますし、その明確化の作業は、今後自分が自律的に働く際に、非常に参考になるスキルなので、マネージャーに対して是非とも、プランニングを要請してみてください。

ハイアウトプットマネジメントのコツは、部下と向き合うこと

マネージャーの成果は、チームメンバーの成果の最大化です。

多くの名ばかりの管理職が勘違いをしているように、ただチームメンバーの仕事を管理するのが仕事というわけではないのです。

ハイアウトプットマネジメントを学ぶことは、あなたが上司を見極める審美眼を見極める良い教養になりますし、上司を成長させるためにも、良い知識を授けてくれます。

新卒の人だと、本書の言っていることが中々腹落ちしないかと思いますが、社会人2年目~からの人には、是非とも読んでいただきたい名著ですね。

後輩のためにも、先輩のために、ハイアウトプットなマネジメントを実行できる人間になりたいものです。

おまけ:インテル社長グローブからのマネージャーの資質を問う質問

「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 」の最後には、下記のような質問が列挙されています。

これらの質問を完璧に答えられるのであれば、あなたは最高のマネージャーだと、インテル社長から太鼓判を押されることでしょう。

ぜひ、「明確に」自分が答えられるか、チェックしてみてくださいね。(いくつか抜粋しています、気になる方は本書をチェックです。)

生産関係

工程・組み立て・試験・生産というように、自分の仕事の業務内容をはっきりさせる。 (10点)

現在取り掛かっているプロジェクトの中で制約的ステップとなっている、困難点を見つけ、それを中心とした仕事の流れを描く。(10点)

グループのアウトプットを図るための、6つの新しいインディケータを定める。ただしそれらはアウトプット量的にも質的にも測定できるものであること。(10点)

仕事の場でこのインジケーターを定例的に使ってチェックする習慣をつける。またスタッフミーティングでもこの検討を定期的に行う。(20点)

今一番力を得る最重要戦略(行動計画)は何か。それを必要とした環境からの要請と、現在の状況自体の動きはどうか。もし、この戦略を成功裡に実施できたなら、あなたは、会社にとって満足すべき状態が結果として現れてくると思うか。(20点)

てこ作用

1番退屈で時間のかかる仕事の簡素化を実施する。(10点)

情報や知識を収集する方法を分析する。見出し・新聞記事・週刊誌のバランスはどうか、何を重複しているか。(10点)

部下に次に任せようとした仕事はどのようにしてモニターするつもりかを書き出す。(10点)

ゆとりが生じたときにこなせるプロジェクトの一覧表を作り出す。(10点)

部下の一人ひとりとワンオンワンミーティングのスケジュールを決めて行う。(ミーティングとはどういうものであるかを事前に説明し準備させる。)(20点)

カレンダーで先週のところ見る。活動の重要性をてこ作用の低いもの・中程度のもの・最重要のものに分類する。番重要に入るものをもっと多くするための行動計画を作成する。(どの活動を減らすことにするか。) (10点)

業績達成

マズローの欲求段階説に従って、自分の状態を評価してみる。ついでに部下のやる気についても同様に行う。(10点)

部下に競争のルールを説明し、導入する。つまり業績達成基準を示すための1連のインディケーターを決める。(20点)

1番最近に上司から受け取った考課と部下に与えたタスク管理のフィードバックとしての1番新しい考課を評価する。それは業績を向上にどれくらい役だったか。それを行う時のコミニケーションのやり方はどのような状態のものであったか。(20点)

こうした考課を理想的なやり方でやり直してみる(10点)

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