【書評】「世界倒産図鑑」で、思い込みの脅威と決断のルールを捉える。

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【書評】「世界倒産図鑑」で、思い込みの脅威と決断のルールを捉える。

こんにちは、外資系セールスから転職→現在はベンチャー企業にて起業家を支援している冨田到(@ItaruTomita9779)です。

今回は、世界の栄華を極めた企業の倒産の理由を分析した本、【世界「倒産」図鑑】のご紹介です。

「倒産」と聞くと、「経営者じゃないと関係ないかな」とか、「ビジネスにそこまで興味ないし」とか、思ってしまう方もいるかも知れません。

しかし、「倒産」を「失敗」と捉え、自分が失敗しないための参考にしようとすると、「挑戦をするすべての人」に関係すると言えます。

それでは、経営・ビジネスにおいても、人生の重大な場面での意思決定にも、その失敗が参考になる【世界「倒産」図鑑】を書評していきます。

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内容紹介

■「倒産」は教訓と知恵の宝庫である

リーマン・ブラザーズ、エンロン、コダック、トイザラス、MGローバー、山一證券、そごう、タカタ……日米欧の25事例を徹底分析!

■なぜ一時代を築いた企業は破綻に至ったのか

良い会社かどうかを判断する時、我々は過去の実績や経営指標などのデータを重視します。しかし、数字だけでは見えないこともあります。
経営者も一人の人間であり、例えば急成長の後の油断や甘え、変化に対する焦り、恐れなどによって迷い、時には不正に手を染めてしまうことも……。
倒産に至る過程を、人間ゆえの弱さを軸に見ていくと、また新たな発見と気づきがあります。

■ 教訓満載!『世界「倒産」図鑑』25事例のラインナップ

Case01●そごう 「勝利の方程式」が逆回転して倒産
Case02●ポラロイド 「分析体質」が行き過ぎて倒産
Case03●MGローバー 非効率体質を改善できずに倒産
Case04●ゼネラルモーターズ 政府頼みの末に倒産
Case05●ブロックバスター 重要なタイミングを逃して倒産
Case06●コダック 希望的観測を抑え込めず倒産
Case07●トイザラス 新規事業の入り方を間違えて倒産
Case08●ウェスチングハウス 技術を過信して倒産
Case09●鈴木商店 事業意欲が先行し過ぎて倒産
Case10●ベアリングス銀行 不正取引にとどめを刺されて倒産
Case11●エンロン 「不正のトライアングル」に陥り倒産
Case12●ワールドコム 自転車操業の果てに倒産
Case13●三光汽船 ギャンブルに勝ち続けられず倒産
Case14●エルピーダメモリ 「業界のイス取りゲーム」に負けて倒産
Case15●山一證券 プロセスを軽視し過ぎて倒産
Case16●北海道拓殖銀行 焦りに追い立てられて倒産
Case17●千代田生命保険 見たいものしか見ずに倒産
Case18●リーマン・ブラザーズ リスクの正体をつかめず倒産
Case19●マイカル 風呂敷を畳み切れず倒産
Case20●NOVA 規律が効かな過ぎて倒産
Case21●林原 雑な経営管理により倒産
Case22●スカイマーク 攻め一辺倒が裏目で倒産
Case23●コンチネンタル航空 経営を単純化し過ぎて倒産
Case24●タカタ 経営者が現場を知らずに倒産
Case25●シアーズ 現場不在の経営により倒産

著者について

荒木 博行(あらき・ひろゆき)
株式会社学びデザイン 代表取締役社長
株式会社フライヤー 取締役COO
1975年生まれ。1998年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、住友商事入社、人材育成に関わる。2003年、グロービスに入社。法人向けコンサルティング業務を経て、グロービス経営大学院でオンラインMBAの立ち上げや特設キャンパスのマネジメントに携わる。2015年、グロービス経営大学院副研究科長に就任。2018年、グロービスを退社後、株式会社学びデザインを設立し、代表取締役に就任。書籍要約サービスのフライヤー取締役COOも務める。著書に『ストーリーで学ぶ戦略思考入門』(ダイヤモンド社)、『見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

なぜ失敗と挑戦を学ぶべきなのか?

多くの人は「現状維持」を望んで、日々の仕事や生活を送っているのではないでしょうか。

しかし、「現状維持」を望む一方で、我々の周りの環境は常に変化していきます。

政権も変わるし、経済・会社も変わるし、テクノロジーも変化するし、そして社会・世界も一日一日変化していきますよね。

環境が変わってしまうと、今までのやり方は一切通用しないときが、来てしまい「現状維持」ができなくなります。いわば「失敗した」という状態になります。

そして、もし現状から外れてしまうと、貧困やチャンスに恵まれない状態に陥ってしまうこともありえます。

その「失敗した」状況からリカバリーするには、挑戦しかありません。

しかも、環境が変わってしまった中での違う角度や努力から挑戦する力が必要です。

これは、普段から失敗と挑戦を繰り返し、習慣化している人間ではないと土壇場では厳しいでしょう。

VUCAな時代(変化しやすく予測できない)とも言われる今だからこそ、「失敗と挑戦」を学ぶべきなのです。

世界「倒産」図鑑が教えてくれる「思い込みの怖さ」

著者の荒木博行さんは、グロービスで講師をやりながらも、自分の会社を持っていたり、flierというスタートアップで役員をやっている方です。

ご自身も経営者なので、本書の分析も倒産した企業を批判するのではなく、「何が学べるか?」と、常に倒産した企業に寄り添いながら分析している点が参考になります。

【世界「倒産」図鑑】は、25社の企業の倒産事例を、「戦略上の問題」と「マネジメントの問題」に切り分けて、その倒産の背景と分析をする内容になっています。

私個人的には、【重大な決断・挑戦を失敗に導く「思い込みの恐ろしさ」】を学びまして、皆様も参考にしてくださいますと幸いです。

世界「倒産」図鑑のフレーム①:「戦略上の問題」

「戦略上の問題」とは、ビジネスの方向性を誤り、ヒト・モノ・カネの資源を配分が正しい方向にできなかった、ケースですね。

戦略が誤っていて、マネジメントが正常だと、突き進む力が逆に強く厄介です。いわば猪突猛進です。

ブロックバスターの事例

私が個人的に興味深かったのは、「ブロックバスター」という会社です。

ブロックバスターは、レンタルビデオの事業をやっていたのですが、ウォルマートやNetflix(1997年に既に創業していた!)の販売・レンタル形式・リコメンド力に負けて、倒産してしまった会社です。

顧客が喜んでくれるビジネスの形・ルールが、競合の参入や時代の変化によって、変わってしまったのに気づけず、そのまま市場から締め出されてしまったわけです。

「戦略上の問題」の企業の多くに当てはまるのですが、自分たちを取り巻くビジネス環境が変化してしまっているのに気づけないというケースが、なんとも自分の戒めになります。

ここには、「自分たちを取り巻く環境が変わっていない、このやり方でうまくいくはずだ」という思い込みがあります。

私も外資系のメーカーでセールスをする中で、目の前の売上に追われて、マネジメントも一緒になって、同じ戦略をやり続ける判断をしてしまうケースをたくさん見てきました。

もちろん、戦略がとっちらかってはいけませんが、行き詰まったときに今までのやり方や思い込みを疑い、提言・実行することを気をつけないといけませんね。

重要な意思決定を行う際に、その意思決定を成功に導く「ルール」が何かを常に問い続けることが挑戦を支えるんですね。

世界「倒産」図鑑のフレーム②:「マネジメントの問題」

「マネジメントの問題」は、戦略の方向性に大きな間違いはないが、戦略の運営のタイミングや質が伴っていなかった、ケースですね。

戦略があっているのに、ヒトがうまく働けなかったり、資金が足りないとか、もったいないにもほどがありますよね。

タカタの事例

私が個人的に気になった企業は「タカタ」です。

タカタの倒産は皆さんもニュースで聞いて覚えがあるのではないでしょうか。

自動車のエアバックの全米リコールで、倒産してしまった会社さんです。

タカタは日本で一番初めにシートベルトを自動車会社(HONDA)に提案した会社で、実はかなりイノベーティブな会社なのです。

しかし、硝酸アンモニウムを使って開発された最新のエアバックが原因でリコールが起きてしまいます。

経営者の意見が非常に強く、生産現場の不良品の発見の報告や検品が社内でうまく問題にならずに、時限爆弾的に事故を起こしてしまったわけです。

このように、「マネジメントの問題」では、ビジネスの方向性は良かったのに、経営資源を管理・コントロールできなかったばっかりに、もったいない結果になってしまうことが取り上げられています。

マネジメントを阻害する原因は、現場との意思疎通の不具合や、法令遵守・コンプライアンス意識の欠如など、不正や機能不全を引き起こす構造を作ってしまっていることにあります。

ここには、「戦略や方向性は間違いないんだから、きっとうまくいくはずだ」という思い込みがあります。

マネジメントの経験がないと、現実感が持てなさそうな問題ですが、実は「人生の重要な意思決定(EX.転職や結婚とか)」をする際には、常に考えてほしい問題です。

例えば、転職でベンチャー企業に行くとき、ベンチャーに行く(戦略)のが正しくても、下記のマネジメント力がなければ厳しいでしょう。

  • 将来的なキャリアの成功に結びつける業務遂行力は自分にあるのか?
  • そのキャリアをどのスパンでどのタイミングまでに成功させるられるのか?
  • 転職先の会社のメンバーや給料は自分を奮い立たせてくれるのか?

大事なことは、決断を恐れることではなく、十分に検討して思い込みを捨てて、自分の熱意と冷静さを両方持って決断することです。

経営もそうですが、重要なシーンでの意思決定の影響力は、重要でないそれに比べると、とても大きいことが人生でたくさんありますよね?

私もベンチャーに転職する際には、色々と考えましたが、挑戦と失敗は表裏一体です。

どこまでのリスクを許容しリカバリーを果たせるか、「マネジメントの問題」から、自分たちの資源を分析する重要性を考えるアナロジーの思考法が学べるでしょう。

失敗を導く「思い込み」と、影響度の高い「重要な選択」

さて、突然ですが、皆さんの人生の大きな失敗って何が原因だったと思いますか?

私にとってはやっぱり主要な原因は「思い込み」と、「重要な選択」を吟味しなかったことだったのかなと思います。

「こうやっても”問題ないはず”だ」とか、「”とりあえず”、こっちを選ぼう」とか、分かれ道にも気づかずに、適当な選択をしてしまうと、後々トラブルになっていたかと思います。

世界「倒産」図鑑からも、思い込みの恐ろしさと、「この選択がそんなに重要だったのか」と驚かされる事例がたくさん載っています。

特に、世界「倒産」図鑑に載っているような大企業の倒産となると、経営者の選択一つ一つが大きな影響力を社会にも会社にも及ぼします。

スケールは違えど、「大企業・経営者」を「自分」と捉え、「経営上の意思決定」を「人生の転機の決断(就職・転職・結婚・離婚・引っ越し・キャリア…etc)」として捉えてみましょう。

世界「倒産」図鑑から、ビジネスだけでなく自分の人生にも役立つ教訓があなたにも見つかることでしょう。

人生は選択の連続で、選択は同時に何かを捨てることです。

あなたのその選択は、思い込みやなんとなくの適当な選択をしてしまっていませんか?

選択をしない、いわば現状維持もまた選択で、現状維持しなかった道を捨てることになります。

「思い込み」を疑い、「選択」に責任を持つことが、失敗を乗り越える挑戦のルールなのではないでしょうか。

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(世界「倒産」図鑑の著者の荒木博行さんも役員を務めていますね。)

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