起業家で投資家で思想家、クリス・ディクソンとは何者なのか?

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起業家で投資家で思想家、クリス・ディクソンとは何者なのか?

最近、Read Write Ownという本がクリプト・Web3界隈で話題に登っています。

Read Write Own:Building the Next Era of the Internet(Random House、2024年1月)

Read Write Ownというと、Web3の説明の際に見たことが多い人も多いと思います。

Web3 = community first. How and why to organize a meetup | Case study Internet Computer Happy Hour Rome | by Paolo ∞ | Coinmonks | Medium

Web3 = community first. Organizing an irl Meetup.
How and why organize a web3 meetup and Internet Computer Happy Hour Rome case study

Web1.0は読み書き、Web2.0はSNSやBlogのような読み書き、Web3.0はブロックチェーンに裏付けされたトークンによる所有が入ってくるという例の画像です。

このRead Write Ownはクリプト・Web3に関する本ですが、著者はクリス・ディクソン(Chris Dixon)という人物です。

みなさんはクリス・ディクソンをご存知でしょうか?彼は、世界的に有名なベンチャーキャピタルであるアンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)のジェネラルパートナーであり、暗号通貨とWeb3の布教者として知られています。

The unauthorized profile of Chris Dixon, the world’s top crypto investor
Chris Dixon, an Andreessen Horowitz partner, controls the biggest crypto investing fund on the planet—but has spent a ca...

クリス・ディクソンは、仮想通貨取引所Coinbaseへの早期の投資を行い、同社が直接上場した際、アンドリーセン・ホロウィッツは約3000万株(15%の持ち分)を保有しており、その株は約100億ドルの価値があり、クリプト領域の投資家として優れた結果を残しています。

SNS上ではかなりの人気が見えるこの本と著者のクリス・ディクソンとは一体何者なのか、実業家としての過去、本を通した思想家や、投資家としての側面などを調べてみました。

Web3は、ブロックチェーンやトークンを含む新しい技術を取り入れた新しい動きです。私たちはそれを読み書き可能と呼んでいます。Web1の読み取り能力、Web2の公開能力、つまりWeb3では、ユーザーや開発者、そしてこれらのネットワークを構築するクリエイティブな人々が実際にネットワークを所有し、ネットワークを制御し、それらのネットワークの経済的な利益を得る新しい能力があります。

https://x.com/ItaruTomita9779/status/1753189804597207513?s=20

クリス・ディクソンのブログは下記のとおりです。

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Attention Required! | Cloudflare
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クリス・ディクソンの過去と歴史

ウィッテンベルグ大学の英語教授 2 人の息子であるディクソンであるクリス・ディクソンは、独学でコーディングを学び、8歳でプログラミングを始めています。

10歳のときには、ビデオゲーム作りに情熱を注ぎ、Atari 800というコンピューターを手に入れてからは、作り方を知るために、毎月両親に頼んで空軍基地までドライブしてもらいました。さらに、彼はAtariからプログラミングの知識を深めるためにユーザーマニュアルを請求し、チーフサイエンティストのアラン・ケイから手紙とガイドの箱を受け取り、これが彼のキャリアの始まりとなったそうです。

The unauthorized profile of Chris Dixon, the world’s top crypto investor
Chris Dixon, an Andreessen Horowitz partner, controls the biggest crypto investing fund on the planet—but has spent a ca...

その後コンピューター サマーキャンプで他のメンバーを指導し、認知科学と論理への関心がディクソンを駆り立て、1990 年代初頭にコロンビア大学で哲学の学士号と修士号を取得することを目指しました。

資本主義企業に疑問を抱くように育てられたディクソンは、両親に反抗し、すぐに最も高収入だという理由でヘッジファンドの開発者としての職に就いたそうです。

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つまりは、Bessemer Venture Partnersのアソシエイト、高速オプション取引に焦点を当てたヘッジファンドArbitradeのプログラマー(Citigroupに買収)などを務め、そしてColumbia大学でBAとMAを取得し、Harvard大学でMBAを取得しています。(ディクソンは芸術と科学の大学院の修士号も持っています。)

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後にウェブサイトセキュリティ評価スタートアップであるSiteAdvisorを共同設立し、これは2006年にMcAfeeに買収されました。また、ディクソンはまた、個人向けのスタートアップであるHunchも共同設立し、これもeBayに約8000万ドルで買収されました

いわゆる連続起業家(シリアルアントレプレナー)です。

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The next big thing will start out looking like a toy
Chris Dixon's blog.

遺伝的な知性の高さと、知的好奇心を幼少期からテックに振り切っているため、ハッカーとしての素養が非常に高いと見えます。

投資家としてのクリス・ディクソン

ディクソンはまた、Hipmunk、Foursquare、Kickstarter、Stripe、Pinterest、Dropbox、Codecademy、Stack Overflow、Bloomreach、Optimizely、Trialpay、OMGPOP、Skypeなど50以上のスタートアップにエンジェル投資を行っています。

そして、East Coast seed venture fundであるFounder Collectiveを共同設立し、そのファンドを通じてMakerBot、Ifttt、Milo(eBayに買収)、Betaworks、Groupme(Skypeに買収)、Buzzfeedに投資を行っています。

Hunch, SiteAdvisor Founder And Angel Investor Chris Dixon Leaves eBay To Join Andreessen Horowitz As General Partner | TechCrunch
Hunch and SiteAdvisor founder, and prolific angel investor Chris Dixon is leaving his current position at eBay to join S...

その後は前述のとおり、エンジェル投資をやめて、2012年頃にアンドリーセン・ホロウィッツのジェネラル・パートナーとして入社しています。

現在は、a16z cryptoを設立し、70億ドル以上の資産を運用しています。

Coinbaseだけでなく、Uniswap、Avalanche、NBA Top Shotの創設者であるDapper Labsなど、ディクソンのポートフォリオは彼をテック業界のトップディールメーカーのリストでNo.1に押し上げました。

彼のデビュー仮想通貨ファンドは、35億ドルの資金を実現し、その成功により彼は業界のトップ投資家となりました。それを表すように、Forbesの21回目のMidas Listでトップのベンチャー投資家となっています。

投資も優れていますが、UniswapのCOOをブラックロックから連れてきたり、Coinbaseのブライアンと法規制について議論ができたりなどの逸話からわかるように、ハッカーであり、起業家であり、投資家であるという特異な人物です。

クリス・ディクソンのソート・リーダーシップと思想

クリス・ディクソンの思想は彼のブログやSNSを通じて発信されています。

特に彼の個人ブログやポッドキャストなどは2000年代から行われており、「The next big thing will start out looking like a toy(次の大きなものは、最初はおもちゃのように見えるだろう)」の投資および事業哲学はかなり有名で、その人気を伺えさせます。

ちなみに、彼は執筆における誠実さの重要性を強調し、毎週学んだ興味深いアイデアを要約するという個人的な課題を持っています。ブログをいまも好んでおり、長い文章の価値と、それが個人が自分の分野でプロフィールを構築し、目立つことを助ける方法について強調しています。

彼の執筆スタイルは、哲学のバックグラウンドに影響を受けており、シンプルさと言語の経済性を重視しています。彼は、話すように書くことを学び、コミュニケーションにおいて直接的で明確であることの重要視しています。

下記はProductHuntのAMAの日本語訳の抜粋です。

新しいトレンドをどのように特定し、初期の市場でベンチャーをどのように選択しますか? —コスタス・アンドリオプロス

私は読書をしたり、賢い人たちと会ったり、彼らが興奮していることに耳を傾けたりすることに多くの時間を費やすようにしています。通常、本当に賢い人々が新しいテクノロジーに興奮しているときは、今後数年間でその分野で何か興味深いことが起こるでしょう。

初期段階の逆張りのインスピレーションはどこから得ますか? —マックス

私は Reddit の大ユーザーです。メイン ページではなく、/r/Oculus、/r/Nootropics、/r/Futurology などのトピック固有のサブレディットを参照してください。また、当然のことながら、テクノロジー プレス、ハッカー ニュース、Twitter、Product Hunt も読みます 😀。私は、評価や財務などの議論ではなく、製品や技術に関する議論が特に好きです。

創業者によく聞く質問は何ですか? —ベン・トッセル

私たちは、創業者の背景や彼らが会社を設立するに至ったきっかけについて聞くことにかなりの時間を費やすことを好みます。私たちは創業者と市場の適合性を強く信じています。創業者と時間を過ごすもう 1 つの素晴らしい方法は、アイデアの迷路を歩くことだと思います。

A16Z は、twitter、ブログ、ポッドキャストなどのメディアに多くの時間を費やしています。これにより、質の高い取引フローが増加しましたか? —チャールズ・ジョー

私たちがやろうとしているのは、すでに社内で行われている議論をオープンにして公開することだけです。それが、私がポッドキャスティングをとても好む理由の 1 つです。この形式では、自然体で普通の会話をすることが求められます。

Investing in the Future: A Conversation with Chris Dixon
Chris Dixon is a General Partner at Andreessen Horowitz, where he’s on the Board of companies like Airware (drones), Coi...
  • テクノロジーの最先端のポジションを取る知的好奇心の高さ
  • Redditが好きという議論を好む性格
  • うまくいく創業者への知見
  • 知識の公開の精神(知識の更新が早いからこそ公開しても問題がない)

など、知的産業にハマる要素を鍛えてきているし、性質として持っている印象です。

私もまだRead Write Ownは読めていませんが、クリス・ディクソンはこの本を下記のように表現しており、彼自身に興味持った人は洋書ですが、読んでみるのが良さそうです。

この本は私のキャリア全体の集大成であり、2004年に最初のインターネット企業を立ち上げたことから始まります。私は経済学、ガバナンス、権力のダイナミクスを含むさまざまな視点からインターネットを研究し理解するために数年を費やしてきました。

この本を執筆する際、最初は締め切りに間に合う能力に懐疑的でしたが、チームの助けを借りて数ヶ月で初稿を完成させることができました。この本は私の20年の経験の縮図であり、読者への知識の伝達を最大化することを目指しています。私は本が文化に浸透し影響を与える独特の能力を持っており、ブログやポッドキャストなどの他のメディアでは実現が難しい完全な世界観を提示することができます。

この本は賢い高校生を対象とし、複雑なアイデアを分かりやすくアクセス可能な方法で提示することを目指しています。また、本には「ツールのために来て、ネットワークのために留まる」といったキャッチーなフレーズも含まれており、複雑な概念を単純なアイデアにまとめています。

ちなみに、現在のWeb3はパチンコだのカジノだと馬鹿にされることも多いのですが、クリス・ディクソンもその問題は認識しつつも、カジノとしての側面とコンピューターとしての側面の2つからテクノロジーの良い面と悪い面から良い価値を抽出することが重要と言っています。

Web3やクリプトアンチの方も、ちょっと読んでみても面白いかもしれません。

クリス・ディクソンはつまるところ、アメリカのテックカルチャーと大規模資本社会のVCエコシステムが生み出した人物であり、テクノロジーを自身が常に先端で理解しているからこそ、特異稀な投資(卵を同じかごに入れる)ができるんだろうと思いました。

巨大資本に裏打ちされたトレンドの形成を行えるアンドリーセンとは相性が抜群で、ルールメイカーを生み出す国家的な強みをディクソンから垣間見えたような気がします。

参考文献

この記事はDeskrexでリサーチした結果を参考に書いています。無料トライアルで使いたい方はこちら → https://lp.deskrex.ai/

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