新規開拓営業のターゲティングのコツは、顧客志向の分析力にあり。
こんにちは、外資系セールスから転職→現在はベンチャー企業にて起業家を支援している冨田到(@ItaruTomita9779)です。
先日、来年の新規開拓先の市場を社内で議論していたとき、営業のターゲットを決める方法を話し合っていました。
汎用性の高い製品や、業界を超えて使っていただく製品だと、新規開拓のターゲティングが難しいケースが往々にありまして、私の会社もそうです。
新規開拓営業の難しいターゲティングですが、今回の会議で改めて学んだことがあります。
それは、「現場の一次情報」を参考に、新規開拓のターゲットを決めるのが一番重要ということです。
ただ、現場の一次情報の重要性がわかっていても、普段からそれを収集する癖も必要です。
今回は新規開拓の営業ターゲットの決定にする際に必要なマインドセットをお話しましょう。
本記事から学べるポイント
- 現場情報をもとに新規開拓の営業のターゲットの決める重要性
- 顧客の横展開ターゲットを決めるための顧客分析・顧客軸での思考法
売れる営業マンになるための、営業の基本から応用スキルまで学習したい方向けのロードマップを公開しました。
当記事では、多くの人が経験する営業という仕事のスキルや姿勢について、基礎から応用までまとめました。
- 営業ロードマップ入門編:営業とは何か?
- 営業ロードマップ初級編:営業の売れない時期を乗り越える。
- 営業ロードマップ中級編:顧客を成功に導く。
- 営業のロードマップ上級編:顧客をコントロールする。
私が外資系のメーカーで学んだ営業を、限りなく網羅的にまとめました。
一流の営業マンを目指す方はもちろん、これから営業職に転職する・就職する人や、若手の新卒営業マンの人は是非ご覧ください。
現場情報をもとに新規開拓の営業ターゲットの決める重要性
皆さんも営業をやっていると、新しい顧客を開拓しないといけないという話はよく出てくるのではないでしょうか?
新しいサービスを出したり、既存の製品を横展開したり。
新規開拓はビジネス上、まだ見ぬ顧客に価値を届ける非常に重要なミッションです。
ただ、新規開拓を行うとき、データバンクなどから買ってきたターゲットリストを仮説もなく、使ってしまうのはよろしくありません。
というのも、そのようなデータは、あなたの会社の製品・サービスに対する仮説もなにもないRaw Data(未加工のデータ)だからです。
では、そのようなデータを活用するには、また有用なデータとは何でしょうか?
それは、営業マンが普段から接している現場の一次情報を参考にしたデータなのです。
現場の一次情報とは、「ネットに広まっていない、営業マンが顧客・エンドユーザーから聞いた情報」です。
特に有用な一次情報は会社にもよりますが、下記のようなものを聞くと良いです。
- あなたの製品・サービスを「使ってくれている明確な理由」
- 顧客に聞いた、横展開性の高い競合情報
- 顧客と関係性の高い取引先の情報
- 顧客や関係者から聞いた市場のトレンド
新規開拓営業のコツ①:採用理由を明確にしよう。
まず、普段から使ってもらっている顧客や、最近採用してもらった顧客に対して、聞かなければいけないことがあります。
それは、「なぜユーザーになってもらえているのか?」、です。
新規開拓の営業を行う上で、最重要なのが、「あなたの製品・サービスがどんな嬉しさをユーザーにもたらすのか」をわかっている必要があります。
当然、製品・サービスを新しく作る時に「顧客が喜ぶベネフィット」は設計しているはずです。
しかし、そのようなベネフィットは、顧客によって実はまちまちです。
そして、採用に至ったストーリーというのが勉強になるケースが非常に多いのです。
「我社の〇〇な課題があって、貴社のサービスの〇〇なところじゃないと、この課題は解決できず、だから採用したんです。」
このようなストーリーをできるだけすべての顧客から、しっかり理解しておきましょう。
同じベネフィットやストーリーがハマりそうな、顧客の仮説を立てる際の参考になりますからね。
新規開拓営業のコツ②:市場のプレイヤー・トレンドを把握しよう。
既存の顧客から自社の採用の理由を明確にすることは基本です。
次に必要なのが、どこに新規開拓に行くか?を決めることです。
自社の採用ストーリーが響く、お客さんの検討をつけたいところです。
その時に重要なのが、既存のお客様の市場のプレイヤーを把握することです。
例えば、A社があなたの製品・サービスのユーザーだとします。
A社がメーカーだとすれば、どのようなビジネスモデルでどのようなプレイヤーと仕事をしているでしょうか。
サプライヤーがいたり、A社とアライアンスを組んでいる他メーカーがいたり、A社のお客様が法人企業だったり、関係者は様々でしょう。
A社で成功したあなたの製品・サービスは同じような会社でも成功する可能性が高いです。
なので、A社と同じようなビジネスをしているプレイヤーを、A社との何気ない会社から情報を抜き出し、ピックアップするのです。
「A社さんって、最近は業績良いですよね。〇〇社さんとは競争激しいですか?」
「A社さんって、〇〇な課題を持っていましたよね。これってA社さん業界では多いんですか?」
こんなことを世間話的に言いながら、情報集約に努めます。
もしかしたら、A社の競合のB社は、A社のサプライヤーやお客さんと取引があるかも。
そして、そのサプライヤーやお客さんからも、次の新規開拓営業先になるB社の深い情報やトレンドが手に入るやもしれません。
できるだけ成功した顧客(例:A社)の周辺のプレイヤーをマッピングし、生きた情報を元に、横展開先を探るといいでしょう。
いろいろな角度から、市場の困りごとをかき集める、これが新規開拓営業に重要な前準備です。
市場が同じ企業というのは、市場のトレンド・傾向に載っており、同じようなニーズを抱えているケースが多いんですよね。
同じ業界であれば、もしくは共通項があるお客様であれば、あなたの製品・サービスがA社で成功したストーリーは、勝ちパターンになり得るのです。
自分軸ではなく顧客軸で仕事をする姿勢の重要性
さて、新規開拓の営業に必要な考え方として、顧客の困りごとを把握し、市場のプレイヤーを把握することで、横展開を図ることをコツとしてお伝えました。
でも、これって相当意識しないと、普段からすることは難しいんです。
というのも、一般的な営業マンは自分の日々の暮らしや数字くらいしか気にもとめていないため、一発受注が決まってしまうと、それで満足してしまいがちです。
いわゆる、顧客志向で仕事をするのではなく、給料のためとか上司に怒られたくないからとか、会社組織・自分軸で仕事をしてしまう。
日本人の8割型は会社のため、自分のために働く人がいる印象です。
他方で、顧客志向・カスタマーファーストで考える人は、本当に少ないです。
お客さんがどんな背景で、どんな課題があって、将来的にどうなっていきたいのか、しっかりお客さんの成功を考え続けること、これが顧客志向です。
ビジネスの本質は、顧客に喜ばれその対価として、お金をもらうこと。
しかし、会社人・サラリーマンとなると、自分の会社がクライアントでお金をもらっているので、目の前の顧客に向き合えない構造にもなっています。
本当に一流の営業マンになるためには、自然にできないのであれば、顧客軸で考える訓練が必要です。
新規開拓営業のマインドセット:Whyによる顧客分析
その訓練は、顧客の行動の全てを、「Why」で分析することです。
- なぜお客さんはあなたと商談してくれるのか
- なぜお客さんはあなたにそのような質問をしたのか
- なぜお客さんはあなたの製品・サービスを買ってくれたのか
- なぜ他社ではなく、あなたの会社から買ってくれるのか
- なぜ・・・なぜ・・・
このように、「Why」で顧客を分析続ける好奇心と思考力、これが大事なんです。
顧客の行動を解き明かし、その結果、顧客のマーケットの理解が進み、あなたの新規開拓の営業ターゲットも明るくなります。
Whyを問う、明日から訓練してみてください。
売れる営業マンになるための、営業の基本から応用スキルまで学習したい方向けのロードマップを公開しました。
当記事では、多くの人が経験する営業という仕事のスキルや姿勢について、基礎から応用までまとめました。
- 営業ロードマップ入門編:営業とは何か?
- 営業ロードマップ初級編:営業の売れない時期を乗り越える。
- 営業ロードマップ中級編:顧客を成功に導く。
- 営業のロードマップ上級編:顧客をコントロールする。
私が外資系のメーカーで学んだ営業を、限りなく網羅的にまとめました。
一流の営業マンを目指す方はもちろん、これから営業職に転職する・就職する人や、若手の新卒営業マンの人は是非ご覧ください。
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